2004年3月7日〜3月13日

貞徳伸治


何を書こうか迷ったのですが、一応CFPですので、老後の備えについて書いてみました。
最近、自助努力の時代になったとつくづく感じます。

今までは国、企業、銀行がリスクをとって我々の老後の備えを保証してくれていました。年金・退職金・預金、少し前まではどれも安心できるものでした。

ところが今後はどうでしょうか?年金は今までのような高給付は望めません。退職金も5.5%での運用に企業が音をあげて、運用リスクを従業員に転嫁してきています。(5.5%で運用できなければ今までの人より退職金は確実に減ります。)預金は運用手段ではなく金庫ですね。(元手を倍にしようと思えば1,000年かかります。)

我々の世代は今後、老後の備えに対する資産運用を真剣に考えていかなければいけません。今までのような余資の運用ではありません。老後の生活がかかっているのです。

資産運用を自分で勉強し、自分で判断し、自分で責任を取るしかありません。まさしく自助努力です。

じゃあ、資産運用ってどうすればいいのでしょうか?

資産運用の基本はリスク分散です。昔から債券:5、株式:3、外国物:3、不動産:2という資産比率がいわれています。私、この配分は理想的だと思います。

リスク分散というのは要は逆相関のものをどう組み合わせるかです。例えばここ数年、日本株とドルは逆相関の関係でした。日本株が上昇すれば円高、日本株が下落すれば円安、この関係がここ数年続いています。実際今もそういう状況ですよね。(日本株が上がって、円高という状況です。)ですから簡単に言えば、日本株を100もっていれば、米国債を100もつことによって資産を安定させることができるということです。

ここ数年、規制緩和により、運用手段は多様化し、個人の投資家が少ない元手でもリスク分散できる環境が整ってきています。個人向け国債、ETF(株式指数上場投信)、REIT(不動産上場投信)等々です。これらを使えば気軽に運用ポートフォリオが組めます。将来に対する危機感をもたれている方はぜひ挑戦してみてください。


* 今、300万円の現金があるとして、ポートフォリオを組んでみました。 
 個人向け国債:150万円(利回り:変動、現在:0.5%程度)
 ETF   :90万円
 米国債   :90万円(利回り:2〜4%)
 REIT  :60万円(利回り:4〜5%)

・それぞれの商品の詳細については証券会社のホームページに大抵のっていますので
 そちらをみてください。
・元本割れのリスクがありますので、投資の際は自己責任でお願いします。


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